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私は誰なのか

トランスヒューマニズム「生物」と「機械」の境界線

こんにちは、所長の川端康稔です。

今日は、このところ私が大変興味を持っている「トランスヒューマニズム」についてお話しします。一件心理学とは無縁のように思われるかもしれませんが、むしろ今後の人類の「心」を大きく左右する大問題ですので、あえて書きます。

また、神社の宮司でもある私がこのようなお話しをするのはおかしいかもしれませんが、シンギュラリティ(技術的特異点)を迎える時代は確実に目の前に迫っており、避けては通れない問題です。

そして、当研究所では宗教色を排除すると決めておりますので、思想的偏りのないまっさらな気持ちで受け止め、その上で信仰との接点も探るつもりです。

そもそも「トランスヒューマニズム」とは?

トランスヒューマニズムとは、

「trans(超越)」+「human(人間)」つまり人間を超越した存在に進化させようという思想のことです。

トランスヒューマニズム(英: Transhumanism)は、新しい科学技術を用い、人間の身体と認知能力を進化させ、人間の状況を前例の無い形で向上させようという思想である。省略して>HやH+と書かれる場合もある。日本語では「超人間主義」などと訳される。

 

(Wikipedia「トランスヒューマニズム」)

前回のブログでも書きましたが、あと20年もすれば人間は手足に限らず内臓や脳に至るまで機械やマイクロチップなどの代替品を健常人でも望むようになると言われています。もちろん一般に受け入れられるのはもっと先かもしれませんが。

小氷期の到来

ところで、十数年後に地球に小氷期が来ると言われているのをご存じでしょうか。

温暖化の問題が騒がれる中、2015年に英国ノーザンブリア大学のバレンティーナ・ザーコバ教授率いる研究チームの発表によれば、太陽の活動は2030年代に現在の60%にまで減少し、「ミニ氷河期」(マウンダー極小期)の時代に近い状況になると言われています。

小氷期(ミニ氷河期)とはどんなもので、どんな影響があるものなのかについて、各方面から次のような報告がなされています。

「ミニ氷河期とはいえ、本格化すれば北海道まで氷河が押し寄せ、アメリカは五大湖まで氷に覆われる。欧州も壊滅的です。穀倉地帯の大部分で収穫が不可能になり、食糧危機は必至です」(理化学研究所・戎崎俊一主任研究員)

 

「世界の穀倉地帯や漁場が変動する影響で、世界人口80億人のうち、約20億人が飢餓と病気で死亡する危険性があります。とくに日本のように食料自給率が低い国はその影響を強く受け、国家存立さえ危うくなるかもしれません。

 1665年の欧州でのペスト流行も、寒さのためにネズミのエサがなくなり、人里に下りてきたため感染が広がったといわれている。食糧を巡る戦争、紛争も多発するでしょう」(桜井邦朋元NASA上級研究員)

 

「一番怖いのはミニ氷河期がトリガーとなって、氷期に突入してしまうことです。食糧難に加えて、エネルギーが閉ざされる。さらに池や川があまねく凍るので、水不足が深刻になる。私は温暖化対策ではなく、来る氷期に備えた省エネ社会を作ることこそ急務だと思います」(広島大学大学院生物圏科学研究科の長沼毅教授)

つまり、あと15年ほどもすれば、極寒の、人類のみならず多くの生命体の生存が厳しい時代が訪れるということです。
そしてその直前、2029年にはシンギュラリティがやってきます。まるでそれに備え間に合わせるかのように。

人類がこの壊滅的危機を乗り越えるためには、

・宇宙に移住する

・寒さに耐えうる身体を手に入れる

・VR(バーチャルリアリティ)の世界に生きる

・肉体を冷凍保存し、科学技術の進歩を待つ。

などの選択に迫られます。

実際、米国のイーロンマスクのような人達は本気で宇宙移住計画を立てていますし、米国やロシアは人体冷却保存施設を持っています。日本では保存する施設はまだなく、日本トランスライフ協会が遺体を冷却し、アメリカ、ロシアの保存施設へ空輸するサービスを開始しているそうです。

人類の進化か、機械化か

そのような中でトランスヒューマニズムの思想は、冒頭の通り人間を超越した存在に進化させようと動き始めています。

すでに我々の身近にある義足や義手、または骨接合のためのチタンなどがありますが、これらを機械や道具と呼んでも違和感はないと思います。義足や義手と言っても、一昔前の腕や足に見えるもの、と違い、微細な筋肉の動きや神経信号をセンサーが感知して動くようなものもすでに提供されています。

パナソニックなどではパワーアシストスーツと呼ばれるロボットを身体に装着し工場内での重労働を軽減しています。

そしてすでに自動車や玄関、パソコンのロックや解除を体内に埋め込んだマイクロチップで行う人達もたくさんいますし、盲目の人が特殊な機械を視神経につなぐことで視覚を取り戻したり、脳内にマイクロチップを埋め込んでいる人は現在50万人を越えているとも言われています。

やがて、脳内に埋め込まれたチップは体内から電源を得続けながら、インターネットともつながり、人知を越えた世界中の知識や技能をインストール(修得)し、感覚や感情を思いのままに感じたり表現できようになります。

その時にはもう、苦しみも哀しみもないでしょう。

果たしてこれは人間でしょうか、機械でしょうか。

テセウスの船「自分」か「別物」か

テセウスの船というパラドックスをご存じでしょうか。

ある物体(オブジェクト)の全ての構成要素(部品)が置き換えられたとき、基本的に同じである(同一性=アイデンティティ)と言えるのか、という問題です。

テセウスアテネの若者と共に(クレタ島から)帰還した船には30本の櫂があり、アテネの人々はこれをファレロンのデメトリウスの時代にも保存していた。このため、朽ちた木材は徐々に新たな木材に置き換えられていき、論理的な問題から哲学者らにとって恰好の議論の的となった。すなわち、ある者はその船はもはや同じものとは言えないとし、別の者はまだ同じものだと主張したのである。

もっとわかりやすく、ここでは車に例えてみましょう。

現在乗っている車が例えば事故等で完全に修理不能になったとします。その車を廃車し、全く同じ車を購入し直した場合、これは当然同じ車とは言えないでしょう。

しかし事故がパンク程度であった場合、タイヤを交換するだけで、同じ車を乗り続けることが出来ます。

ところが、趣味によって、少しずつ少しずつ、タイヤを替え、ホイールを変え、ステアリングを変え、マフラーを替え、ボディを変え、エンジンを変え、内装を変え…気づいたら全部別の部品に変えてしまっていた場合、はたしてこれは同じ車でしょうか、別の車でしょうか。

これを人間にも置き換えて考えねばならない時代がやってくるということです。

トランスヒューマニズムにはポストヒューマンという概念があり、仮説上の未来の新種を意味します。「その基本能力は現在の人類に比べて非常に優れていて、現代の感覚ではもはや人間とは呼べない」ものと定義されているそうです。

 

『心の仕組み』を書いたスティーブン・ピンカーは、テセウスの船のパラドックスの例でもある次のような仮説を提唱しました。

外科手術であなたのニューロンの1つを同等の入出力機能を持つマイクロチップと置き換えたとする。あなたは以前とまったく変わらないだろう。そしてもう1つ、さらにもう1つと置換を続けていけば、あなたの脳はどんどんシリコンの塊りになっていく。各マイクロチップが正確にニューロンの機能を模倣するので、あなたの行動や記憶は以前と全く変わらない。違いに気づくだろうか? 死んでいるように感じるだろうか? あなたのものではない意識が入り込んだように感じるだろうか?

トランスヒューマニズムでは新しい科学技術、たとえばNBICと呼ばれるナノテクノロジー、バイオテクノロジー、情報技術に認知科学、また未来技術として考えられている仮想現実、人工知能、精神転送に人体冷凍保存などを支持しており、この考え方に則り、実際に薬品や遺伝子操作による寿命の延長・肉体の強化、脳とコンピュータの接続、などの研究が行われています。

近い将来、自分に欠けている精神的あるいは肉体的な情報を脳内に埋め込まれたマイクロチップにインストールして、生きる力や幸福感の向上をはかったり、そもそも脳の情報をスキャンし、パソコンに転送し、肉体を失ってもバーチャル空間で生き続けることが可能と言うことです。

現段階では、これをアナログ的に行う技術が催眠療法ではないか、と考えたり…。

アナログ的ポストヒューマンを体感したい方は、ココロ研究所へ。

ちなみに昔見た映画で忘れられないのがこちら↓

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