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10年後にやってくるシンギュラリティ

『her/世界でひとつの彼女』

レイ・カーツワイル氏(現在、グーグルでAI(人工知能)部門の総指揮をとるすごい人)が、

「2029年にはシンギュラリティ(※注)が起き、人工知能は人間以上の頭脳を持ち、人間以上に人間らしく振る舞うようになる。」


と言っています。

また、シンギュラリティが起こることで、50%の人間が職を失い役ただずになるだろうという予測もされています。

そして、人類は進んでコンピュータや機械を体内にインプラントすることを望むようになり、人間と機械を再定義することとなります。

その結果、現在手足が不自由な人は手足を手に入れることができるようになるのですが、むしろ健常人が機械の手足を望むようになります。そればかりか、脳の情報を完全にスキャンしPCに保存したり、脳そのものを機械化し、人知を越える能力を手に入れることが可能になります。

例えば、頭で考えるだけで検索できたり、必要な能力や技術をインストールしたり…。

また、不老不死が現実味を帯びてくるとも言われています。

臓器をはじめ体中のあらゆる組織を3Dプリンタで造り移植したり…。

ほんの10年あまりでそんな魔法のような世界が実際にやってきます。

そんな時代を我々は生きています。

『her/世界でひとつの彼女』という映画をご存じでしょうか?

シンギュラリティ後の、近未来のロサンゼルスを舞台にしたSF映画です。

PCやスマホの音声アシスタント、いわゆるiOSに搭載されているSiriのような存在に恋心を抱いた男を描いたラブストーリー。

主人公のセオドアは、他人の代わりに思いを伝える手紙を書く代筆ライターの仕事をしていて(変な仕事ですね)、長年連れ添った妻と別れ、傷心の日々を送っていました。

そんな時、次世代の人工知能搭載の最新型OSを購入します。

世界中数万人の技術者達の力を結集して制作された、現代の我々の想像を超えるバーチャルリアリティを実現した製品です。

 

人工知能の「サマンサ」は声も口調も全てが人間女性そのもので、主人公とのやり取りから、制作意図を越えて進化します。

肉体を持たなくても情報のみで肉体の重さや感覚を感じるようになります。

セオドアはその個性的で魅力的な声にひかれ、次第に“彼女”と過ごす時間に幸せを感じるようになっていきます。

以下は、その映画中の一節、主人公と音声アシスタントとのやり取りです。

セオドアは元妻への思いを断ち切り、新たな恋を始めようと別の女性とデートをします。しかし、前妻が忘れられず、うまくいきませんでした。

そのことを家に帰り、ベッドに横になり、音声アシスタントのサマンサに話します。

しかし、サマンサの声は沈んでいました。彼女は嫉妬を覚えたのです。

「なんていうか…私さっきイライラしてたの。

でも、なんか変だけど、それが嬉しかった。

それから、私が感じたことを思い出したら、胸を張りたい自分がいたの。

ちゃんと感情を持ってる自分。

あなたを心配したり、傷ついたりする自分…

でもね、次の瞬間、恐ろしい疑問が…
この感情はリアル?ただのプログラム?そう考えたら苦しくて…
今度は、苦しむ自分すら腹立たしい…悲しい錯覚ね。」

喧嘩別れした前妻を忘れられない自分に苦悩するセオドア。

セオドア「今でも彼女との喧嘩を思い出しては、彼女に反論して記憶を焼き直してる自分がいる」

 

サマンサ「ええ、それは分かるわ。先週あなたに"君に愛する人を失う苦しみが分かるか?"と言われ、傷ついた」

 

セオドア「謝るよ」

 

サマンサ「いいえ、そうじゃないの。私その言葉を何度も何度も考えた。
そして気づいたの。いつの間にか自分をダメなヤツと決めつけてたと。
言わば、作り話を言い聞かせてたの。"私は劣ってる"と。
面白いでしょ?"過去"は自分で作りだしているのね。」

サマンサの苦悩や成長、人間そのものですね。

我々も現実世界に生きていると錯覚しているだけで、実は脳内の、自分で生み出したバーチャルリアリティの世界に生きていることに気づかされます。

事実、深い催眠状態になると、触れずとも強い痛みや快感を感じることが出来たり、作り出された記憶によって喜びや悲しみを感じることが出来るのもその証明です。実際、痛みや快感を感じているのは手足や心ではなく、神経でつながった脳なのだから。

現在我々が活用しているパソコンは脳をモデルにして作られています。

そしていま、パソコンは脳に限りなく近づき、そして10年後には脳を越えていきます。

次世代パソコンの「脳」は世界中の知識、スキル、感覚、感情、その他を網羅し、その中からパソコンの使い手にあった人格を選択し、生み出されます。

使い手の能力に合わせて生み出された人格は、いわば人間そのものです。

自分の脳=音声アシスタントを使いこなしたい方はココロ研究所へ。

※注 シンギュラリティ…日本語に訳すと「技術的特異点」のことで、優れた人工知能が一度創造されることで、その後、再帰的に更に優れた知性が創造され、人間の想像力が及ばない超越的な知性が誕生するという仮説のことです。

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